昨年1月に週刊誌『週刊文春』のWeb版『文春オンライン』によって、人気企画「脱出島 ~無人島から脱出せよ!~」のヤラセ疑惑を報じられたバラエティ番組『アイ・アム・冒険少年』(TBS系 月曜19時)が、来年3月をもって打ち切り終了となることを『東京スポーツ』(東スポ)が報じ、番組終了の裏側を巡って様々な情報が飛び交っています。
『アイ・アム・冒険少年』は、ナインティナイン・岡村隆史さんとココリコ・田中直樹さん、女優・川島海荷さんがMCで2014年4月から放送がスタートし、限られたアイテムを使い無人島からの脱出を図る企画「脱出島」が人気を博しましたが、昨年1月に文春オンラインがヤラセ疑惑を報じました。
文春オンラインは複数の証拠写真や動画と共に、島から脱出するためのイカダ作りをタレントではなくスタッフが総出で行い、さらに島からの脱出時にはイカダを船で牽引し、ゴール直前にイカダを漕ぐシーンの撮影を行っていることなどを明らかにしました。
TBSサイドはヤラセをキッパリ否定しましたが、この報道によって大炎上騒動に発展して深刻な視聴者離れが起き、昨年5月放送の2時間スペシャルは平均世帯視聴率が2.5%、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は1.4%と、深夜番組並の数字となっていました。
東スポによると、番組の視聴率はその後も低迷を続けていたといい、「視聴率は平均世帯5%、平均個人3%ほどでゴールデン帯では寂しい数字です。TVerの再生回数は非公表ですが、お気に入り数は25万人にとどまります」
とTBS関係者は語っています。
その結果、来年3月でレギュラー放送は終了予定といい、「『冒険少年』は来年4月以降、不定期特番への切り替えで調整されています」
とテレビ局関係者が明かし、複数の関係者は「(ヤラセ疑惑の)影響はそこまでない」と語っているとしています。
一方でニュースサイト『ピンズバNEWS(双葉社)』は、ヤラセ疑惑騒動も終了の要因の1つとしており、「さすがに“やらせ”の影響が全くないということはない。あれ以降、どんなにチャレンジャーが頑張っても、“仕込みなんじゃないのか”とシラけてしまう視聴者も増えてしまいましたからね。“BPO案件”になった番組は終わる、それは業界の常識です。」
と、制作会社関係者が語っています。
また、『アイ・アム・冒険少年』は『Snow Man』の目黒蓮さんと向井康二さんをレギュラー出演させ、若い視聴者の取り込みを図っていたものの、コア視聴率も低迷を続け、11月の放送回も2.0%で同時間帯最下位で、同時間帯に放送されていた『有吉ゼミ』(日本テレビ系)に倍以上の差を付けられていたとのことです。
こうした視聴率の低迷に加えて、音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』の放送枠移動も終了の背景にあるようで、同番組は昨年10月に月曜21時枠から同20時枠に移動し、それ以降は『アイ・アム・冒険少年』と隔週で2時間スペシャルを放送する形となり、そして『CDTVライブ!ライブ!』は今月4日放送回のコア視聴率が3.6%を記録するなど、『アイ・アム・冒険少年』よりも高い視聴率を獲得しているとしています。
『アイ・アム・冒険少年』は昨年時点で即打ち切りレベルの低視聴率を記録していたので、番組の終了に対して特に驚きはなく、以前に比べてネット上でも番組が話題になることが減っていたように感じますし、番組のメイン企画にヤラセ疑惑が浮上してしまったからには、こうした結果になるのも仕方がないと思います。
そして、『アイ・アム・冒険少年』の後番組に関する情報はまだ流れておらず、新たにどういった番組がスタートするのかに注目したいところで、月曜19時台には日本テレビで『有吉ゼミ』、フジテレビで『ネプリーグ』、テレビ朝日で『帰れマンデー見っけ隊!!』が放送中の激戦区で、次はバラエティ以外で勝負した方が良さそうな気がしますが、来年春から新たにどういった番組を放送するのか見ものですね。