4人の役者が主人公を演じる“クワトロ主演”でも注目を集める10月期放送のドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系 木曜22時)で、先日発表された女優・多部未華子さん(34)に加えて、松下洸平さん(36)、今田美桜さん(26)、神尾楓珠さん(24)も主演することや、映画化も計画されているとの情報が新たに出てきています。
『いちばんすきな花』は、昨年10月期に川口春奈さん(28)とSnow Man・目黒蓮さん(26)が共演のドラマ『silent』を手掛けた、フジテレビの村瀬健プロデューサー(49)と脚本家・生方美久さん(30)が再びタッグを組み、「男女の間に友情は成立するのか?」をテーマに男女の友情や恋愛、そのどちらとも違う感情を丁寧に描くオリジナル脚本の作品となっています。
ドラマ制作発表と共に主人公の1人を多部未華子さんが演じることが発表されましたが、ピンズバNEWSや週刊誌『週刊文春』の取材によると、松下洸平さん、今田美桜さん、神尾楓珠さんも主演に起用され、近日中に正式発表されるといいます。
ピンズバNEWSはさらに、『いちばんすきな花』は映画化も計画しているとの情報を伝えています。
フジテレビ関係者によると、『silent』は映画を普段制作しているスタッフを大量起用していたことや、映画クラスのスケールで撮影を進めていたことによって、見逃し配信では記録的な数字を記録したものの赤字となり、それを補填するためにフジテレビは村瀬健プロデューサーに『silent』の映画化を提案したそうです。
<↓の画像は、ドラマ『silent』ポスタービジュアル写真>
しかし、「連続ドラマで完結している」として続編制作は断念することになり、それに代わって『silent』の制作チームが再集結して『いちばんすきな花』を制作することが決定し、赤字補填のために映画化も計画しているといいます。
これについてフジテレビ関係者は、「そのため、主演が4人もいる異色のドラマになったという話ですね。映画化を想定して、早い段階で生方氏のスケジュールも押さえたようです。局としては、映画化だけでなくスペシャルドラマやシリーズ化もセットで作り出し、多角展開をしたいのです」
と語っています。
『いちばんすきな花』の映画化を計画した背景には、2021年7月期放送の鈴木亮平さん(40)主演ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)が映画化され、大ヒットを記録したこともあるといいます。
『TOKYO MER』は今年4月に映画化され、ドラマの平均世帯視聴率は13.6%とそこそこの数字でしたが、劇場版は公開から3ヶ月で累計観客動員数が340万人、興行収入は45億円を突破し、今年上半期の実写映画でNo.1の興行成績となっています。
こうしたヒットを受けてフジテレビは『いちばんすきな花』の映画化に前向きな姿勢といい、「人気俳優を4人主演に起用し、村瀬プロデューサーと生方氏のコンビが手がける作品であれば、『silent』の赤字を補てんできる程度の興行収入は見込めると踏んでいるようです」
とフジテレビ関係者は語っています。
フジテレビでもこれまでに、『踊る大捜査線』、『HERO』、『アンフェア』、『のだめカンタービレ』、『ガリレオ』、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命』、『SP 警視庁警備部警護課第四係』などのドラマを映画化して大ヒットを記録しています。
また、『コンフィデンスマンJP』は月9で放送のドラマ版は平均世帯視聴率が8.9%と、かなり微妙な数字となっていましたが、劇場版の1作目は最終興行収入が約30億円、2作目は38億円超え、3作目は約29億円と大ヒットし、『Dr.コトー診療所』の劇場版も興行収入が24億円超えとなっていました。
その一方で、『ルパンの娘』、『イチケイのカラス』、『ラジエーションハウス』などは最終興行収入が10億円前後と微妙な結果に終わっていますが、フジテレビはドラマの映画化を推し進めており、来月にはドラマ版の平均世帯視聴率が11.8%だった菅田将暉さん(30)主演の『ミステリと言う勿れ』の劇場版を公開予定です。
この他にも、木村拓哉さん(50)主演の『教場』も映画化との情報もありましたが、連ドラ版の視聴率が10%を下回ったことなどから白紙になったとされています。
ドラマ制作と同時に映画化も計画しながら、ドラマの視聴率が悪かったことで白紙になるというパターンもありますが、『いちばんすきな花』はどれほどの視聴率を獲得できるのか、そして計画通り映画化もされるのか否かに注目したいですね。