3月21日深夜に生放送された新番組『午前0時の森』(日本テレビ系 月・火曜23時59分)で、差別表現や女性に対する不適切な言動があったとして、日本テレビが番組公式サイト上で謝罪しました。
番組のサイト上では、「女性の身体的特徴に関する発言、性的な発言などにより、視聴者の皆様に不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。その際に、出演者が『ホッテントット』というアフリカの一部の地域の方々への差別表現を使いました。関係者の皆様、視聴者の皆様に重ねてお詫び申し上げます」
と謝罪しています。
21日放送の番組では、元プロレスラー・格闘家で総合格闘技『THE OUTSIDER』のプロデューサー・前田日明さん(まえだ・あきら 63歳)を特別MCに迎え、月曜アシスタントを務める劇団ひとりさん(45)、『関ジャニ∞』の村上信五さん(40)らが「なんでテレビに水着のお姉ちゃん出なくなった」をテーマにトークする中で、前田さんが女性の体形について問題発言を連発していました。
グラビアアイドル好きという前田日明さんは、ここ最近のグラドル界の傾向について、「ケツがこんなに大きい女の子が流行ってきてるんですけど、ちょっと日本人的にはね……なんかもう“牛かカバ”みたいでね」と発言しました。
<↓の画像は、『午前0時の森』出演の前田日明さんの写真>
これに対して劇団ひとりさんが「いわゆる安産型じゃないですけど、お尻がデカい人は昔から人気あるじゃないですか」と言ったところ、前田日明さんは、「いや、そんなレベルじゃないんですよ。もう、ホッテントット。こんなケツ」と発言したのですが、「ホッテントット(Hottentot)」とは南アフリカなどに居住するコイコイ人の蔑称とされ、「差別語・不快用語」にあたるとして現在では世界的に使用されないようになっています。
前田日明さんはさらに番組で、グラドルはセクシー女優には無い「想像できる」魅力があると熱弁していたほか、スタジオに呼んだお気に入りのグラドルたちの前で、「女の子は人によっては、毎日毎日(SNSなどで体を)出してるじゃないですか」「『あっ、これ、生理直前で一番(胸が)張ってるな』とか『生理終わったばっかで』とか。体形とかを見たら分かる」などと語り、共演たちをドン引きさせていました。
これらの発言に対してネット上では批判の声が噴出、炎上状態になっていたことから日本テレビは番組公式サイト上で謝罪し、この対応に対してネット上では、
- ホッテントットってルアーのイメージしかなかった 派手なルアー 全然差別語と結びつかない
- パイロット版でこれじゃ先が思いやられるなあ
- 日テレはどういうつもりで前田を生放送に起用したんだ
- 何にせよ前田日明を生放送で使った奴が悪い
- 日テレにしてはずいぶん攻めた番組だなと思ったが、いきなり終わったか
- ホッテントットなんて言葉聞いたことも無えわw マイナーな差別用語をいちいちチェック出来るわけねえだろ
- むかしは普通に使ってたのに差別用語になったやつは知らないと使っちゃうわな。だからいいってわけでもないが
- 水着のネーチャンのケツがでかいって意味で使ったんだから、いろんな意味でアウトだろうな
- 日テレって地域差別も大好きだよね。この局だけ地域叩きネタや都道府県の対立企画がやたら多い
- コイコイ人はかつて支配に反抗したら虐殺され、ケツがデカイってだけでパリまで連れまわされて、死んだら標本にされて博物館に飾られてたからな
欧米のアフリカに対する酷い扱いの歴史が詰まった言葉だよ
などの声が上がっています。
「ホッテントット」が蔑称で差別用語とは知らなかったとの声も多く、前田日明さんも恐らく、差別用語だとは知らずにポロッと口にしてしまったのだと思いますが、日本テレビではちょうど1年前の昨年3月にも『スッキリ』で、アイヌ民族に対する差別的な表現があったとして、『BPO(放送倫理・番組向上機構)』から「放送倫理違反」あったと判断され、日本テレビは謝罪した上で再発防止に努めるとしていました。
それからたった1年で差別的発言があったことに加えて、お尻が大きな女性を「牛かカバみたい」と言ったり、今の時代では珍しく下ネタ満載で、セクハラ的な言動があまりにも多かったことで複数の視聴者が番組にクレームを入れたと報告しており、村上信五さんのファンからは、こんな番組に出演させないで欲しいとの声も上がっています。
番組が正式にスタートする前にこのような事態となり、今後は攻めた企画を放送するのは難しくなるでしょうし、21日の番組最後でアシスタントの2人が語っていたように、そう長くは続かずに3ヶ月~半年程度で打ち切りとなりそうな気がしますが、今回の問題を反省しながら挑戦的な面白い企画を生み出していってほしいです。