TBSのベテランアナウンサーで、かつては『関口宏の東京フレンドパークII』や『アッコにおまかせ!』などを担当していた小林豊アナ(こばやし・ゆたか 53歳)が、7月1日付でアナウンス部から新設の部署へ異動となり、6月29日放送のラジオ番組では、「2度とマイクを持つことはないかと思います。本音を言うと、2度としゃべるかよ。TBS!」「小林豊、ここまでです。廃業です」とアナウンサー引退を発表しました。
<↓の画像は、ラジオでアナウンサー引退を発表した小林豊アナとナイツ、出水麻衣アナの写真>
(左からナイツ・塙宣之さん、小林豊アナ、土屋伸之さん、出水麻衣アナの写真
TBSの有名男性アナの突然のアナウンサー引退発表や、「2度と喋るかよTBS」という発言が話題になっており、異動にあたっては何かトラブルがあったのではないか、不本意な形での異動なのではないかなど、様々な憶測が飛び交っています。
小林豊アナは小学校4年生から中学1年生までフィリピンで過ごし、東京外国語大学外国語学部ロシア語学科を卒業後の1989年4月にTBSへ入社しました。
同期アナは、現在『ひるおび!』などを担当の斎藤哲也アナ、現在は同局経済部で記者をしている小笠原保子記者、イチロー選手の妻・福島弓子さん、CS『TBSチャンネル』のメディアビジネス局営業統括を務めている原山理一郎さんの4人となっています。
この中でも小林豊アナは報道からバラエティ、ラジオなど様々な番組に出演し活躍しており、一時は週6日も生放送番組に出演するほどの売れっ子でした。
そのため、小林豊アナのアナウンサー引退、新設部署への異動には驚きの声が上がっており、様々な憶測も飛び交っているのですが、ニュースサイト『サイゾーウーマン』によれば、業界関係者等の間でも小林アナの異動には驚きの声が出ていたといいます。
また、小林豊アナの人事異動については、「TBSが水面下で進めているという『アナウンス部閉鎖計画』が関係している」
という噂もあるとしています。
TBS関係者は、「正式発表はされていませんが、TBSはそう遠くない将来、アナウンサー職そのものを廃止すると言われています。理由は単純に“人件費削減”で、早期退職者が多いアナウンサーに、そこまで比重を置く必要はないという判断のようです」
と明かしています。
また、「特に女子アナは、入社前から新人教育に力を入れて育てたとしても、20代のうちに独立するのが当たり前となりつつあるので、正社員での雇用はコストに見合わないんです。(中略)今後は、アナウンサー職志望の学生も総合職として一括採用し、ゆくゆくアナウンス部は消滅していくと言われています。小林アナのようなベテランが配置転換になったのも、アナウンス部消滅に向けてのことなのかもしれません。」
と語り、今後も同様の人事異動が行われるのではないかとしています。
TBSに限らずテレビ各局は、アナウンサー職を別の職と分けて採用しており、毎年数人の新人が入社してはいるものの、そのうち10年以上局アナを続ける女子アナはごく一部です。
近年は特に、30歳前後に結婚・妊娠するなどしてフリーに転身する女子アナが続出しており、「フリーアナ戦国時代」などと言われるほどフリーアナが激増し、飽和状態にあります。
今年TBSからフリーに転身した女子アナは、吉田明世アナと宇垣美里アナで、2017年には佐藤渚アナ、2016年には小林悠アナ(退社後は活動休止)、2015年には枡田絵理奈アナ、2014年には田中みな実アナ、2012年には青木裕子アナ、竹内香苗アナが退社するなど、エース級の女子アナが続々とフリーに転身しています。
そのため、人件費削減などのためにアナウンス部閉鎖というのも分からなくもないですが、ベテランで実力のある小林豊アナを引退させ、全く別の部署へ異動させるというのは腑に落ちず、一方で8年後輩のエース・安住紳一郎アナは1日付でアナウンス部エキスパート局次長に昇格し、部門ナンバー2になっており、こうした待遇の差に対して不満を抱いている方もいそうな気がします。
今後さらにアナウンサーが別部署へ異動となった場合、また新たな波乱が巻き起こりそうな気もしますが、果たして本当に「アナウンス部閉鎖計画」は実行されるのか否か、注目したいところですね。