6月30日付でNHKを定年退職した元NHKの報道局政治部記者で、『ニュースウオッチ9』や『サンデースポーツ』のメインキャスターを担当していた大越健介さん(おおこし・けんすけ 59歳)が、『報道ステーション』(テレビ朝日系 月~金曜21時54分)のメインキャスターを務めることが明らかになりました。
テレビ朝日の発表によると、大越健介さんは今年秋から『報ステ』の月~木曜日のメインキャスターに就任し、その他の出演者は現在のメンバーが中心になるそうですが、詳細に関しては追って発表するとしています。
『報ステ』では現在、月~水曜日のメインキャスターを小木逸平アナ、フリーの徳永有美アナが担当し、木・金曜日は富川悠太アナと森川夕貴アナがメインキャスターを務めています。
<↓の画像は、『報道ステーション』キャスターの写真>
テレビ朝日は、大越健介さんを新メインキャスターに起用した理由について、「その日のニュースを迅速、正確、わかりやすく、という従来の報道ステーションのコンセプトに加えて、大越さんが長年培ってきた第一線のジャーナリストとしての豊富な経験を生かし、より深い視点・洞察を持った報道番組として、コロナ禍で激動する世界をひもとくとともに、ポストコロナの社会も見据えた番組作りを行っていきます」
と説明しています。
一方の大越健介さんは、「報道ステーションの責任ある一員として仕事ができることを、心から光栄に思っています。日々のニュースに神経を研ぎ澄まし、取材を深め、平たい言葉で伝えることを心がけていきます。どうぞよろしくお願いします」
とコメントしています。
そして、大越健介さんが『報ステ』のメインキャスターに就任することに対してネット上では、
- 素晴らしい人選。モノ言う「報道ステーション」にこれで戻ってくれることを期待したい!
- 大越さんの本音の解説、忖度なしのコメントが聞けるのを楽しみにしてます!あと高校野球の解説も聞きたい。
- 10月から報道ステーション見る気になってきた。そもそもメディアは幅広い意見があることを前提に報道すべきで、さすがに最近の報道ステーションは見てられなかった。大越さんにはものすごい期待してます。
- 大越さんは語り口も意見もキャスターとして適任と思います。朝日の偏った見方を是正してくれるのでは、と期待しています。
ま、局が容認するとは思えませんが。大越さん、頑張って!! - これは素直にうれしい。今までのキャスターがだめというわけではないんだけど、大越さんは「近所の優しいおっさん」オーラがいいんだよな。ニュースが身近になる。
- 大越さん時代のニュースウォッチ9が聞きやすく分かりやすくて良かったです。今の田中キャスターはいまいちで見てません。
報道ステーションも、ウッチャン嫁のカミカミで、肩に力入ったアナウンスが疲れるから見てません。
大越さんの報道ステーション楽しみに待ってます。ウッチャン嫁は続投するの? - 安倍政権の不興を買ってニュースウォッチ9を降ろされたんじゃないか、との噂も少しあったが、実際のところは、あくまでNHKの標準的な人で、その発言が与野党どちらかを喜ばすようなことはほぼ考えられない
久米宏時代のような路線に戻ることは絶対にないが、政権側に傾くようなこともほぼないと考えられる
東大で8勝も挙げ、本人にもしその気があれば100%プロ野球選手になれた人なだけに、スポーツコーナーは今以上に視聴率が上がるんじゃないだろうか
などの声が上がっています。
大越健介さんは、東京大学文学部国文学科を卒業後の1985年にNHKへ入局し、報道局政治部の記者として橋本龍太郎元首相らの番記者を務め、2005年にNHKワシントン支局に配属され、2007年には支局長に就任し、アメリカではジョージ・W・ブッシュ元大統領への取材や、バラク・オバマ元大統領就任式取材の総指揮を担当するなどしていました。
2009年に帰国後は報道局政治部に復帰し、2010年~2015年まで『ニュースウオッチ9』のメインキャスターを務め、2018年からは『サンデースポーツ』のキャスターに起用され、降板後の昨年秋からは『NHKスペシャル』を担当していました。
大越健介さんは親しみやすいキャラクターや、分かりやすいニュース解説、そしてNHKとしては珍しく“物言うキャスター”として視聴者から高く支持されていただけに、NHK退局後の活動にも大きな注目が集まっていました。
定年退職したことが発表されてから間もなく各メディアは、これから民放での争奪戦が勃発するだろうと伝え、ニュースサイト『ENCOUNT』は7日時点で、『報ステ』のキャスター就任が最有力だと放送関係者が語っていると伝えていました。
ただ、大越健介さんは7月3日に週刊誌『週刊文春』の直撃取材を受けた際に、今後の仕事を聞かれると「何も決まってないんです」と答え、今年秋から民放へ?との問いには「(笑って首を振って)これからです」と否定していました。
実際のところは、NHKを定年退職する前から『報ステ』のメインキャスターに就任することが決定していたようですが、今回の発表を受けてネット上では好意的な反応が多く上がっています。
また、大越健介さんは高校・大学時代に野球部で活躍し、東大野球部時代には新人戦での準優勝に貢献したほか、日米大学野球選手権大会の日本代表メンバーに選出されるほどの実力だったこともあり、『報ステ』のスポーツコーナーでのコメントなどにも期待が寄せられています。
ネット上での反応を見た限りでは、大越健介さんがメインキャスターに就任することによって、視聴率にも良い影響を与えそうですね。
今年3月末には、『ワールドビジネスサテライト(WBS)』(テレビ東京系)が放送時間を変更したことで裏番組となり、これによって視聴率ダウンが懸念されていましたが、4月時点では全く影響が出ていないとテレビ朝日は発表しています。
4月の4週目までの個人平均視聴率は6.7%、世帯平均視聴率は12.2%で、6月に入ってからも世帯平均は13%前後、個人平均は6~7%台で推移しています。
初代メインキャスターの古舘伊知郎さんが出演していたころの世帯平均視聴率は13%台で、キャスター交代後も数字が大きく下がることなく安定した数字を取っていますが、大越健介さんがメインキャスターに就任後、数字に変化がみられるのかどうかに注目ですね。