異例の2月スタートとなったNHK大河ドラマ『青天を衝(つ)け』の視聴率が失速しており、視聴率回復の起爆剤として、元TBSでフリーの田中みな実アナウンサーの起用が期待されていると『東京スポーツ』(東スポ)が報じているのですが、この報道にネット上では否定的な声が上がっています。
人気イケメン俳優・吉沢亮さんが主演を務める『青天を衝け』は、「日本資本主義の父」とも言われる実業家・渋沢栄一の幕末~明治にかけての活躍を描いた作品です。
初回の世帯平均視聴率は20.0%で、大河ドラマの初回20%超えは、2013年放送の綾瀬はるかさん主演『八重の桜』以来8年ぶり、前作『麒麟がくる』の初回と比較すると0.9%上昇となっていました。
その後、第2話は16.9%、第3話は16.7%、第4話は15.5%と徐々に数字が下がり、スタートから2ヶ月後の4月18日放送の第10話は、自己最低となる13.9%を記録し、25日放送の第11話は14.1%でした。
視聴率低迷の原因について、東スポの記事では民放テレビ局の編成幹部が、「以前からの大河ファンである50代以上の視聴者層に依存するのではなく、若い20~30代の新たな視聴者層をキャッチしなければならなかった。そうしないと高視聴率は望めない。20~30代の女性視聴者層をゲットするには、『青天を衝け』では恋愛話が圧倒的に不足している。確かに大河ドラマでは歴史的要素を描くのも必要だが、せっかく“旬なイケメン”として、いま話題となっている吉沢亮を主演に起用しているわけだから、妻となる橋本愛との恋愛話をもっと描くべきだった」
と指摘しています。
恋愛要素を加えるだけでなく、「大胆なキャスティングも必要」といい、中でも特に出演が熱望されているのが田中みな実アナだそうで、その理由について同幹部は、「彼女は男性からはもちろん、女性からの人気は高いですから。渋沢は知る人ぞ知る性豪で、何人もの愛人の存在が確認されているので、吉沢を誘惑する芸子役で田中を登場させれば視聴率アップが期待できるでしょう」
と語っています。
この報道に対してネット上では、
- 逆に田中みな実を出したら、ドラマが安っぽくなって逆効果。マスコミが騒ぐほどの人気は、はっきり言ってない。
- 田中みな実さんの美容話なら聞きたいけど、女優としての演技力は大河に出られるレベルではないわ。
- 田中みな実がそんなに数字を持ってるとは思えない。そもそも、若者や女性が見ないから視聴率が低迷、という考えが的外れ
- 恋愛話を観たい人はそもそも大河ドラマ観る必要ない。恋愛ドラマは民放で沢山やっているんだから。
渋沢栄一の妾物語みたいにしたら今の14%の視聴者が離れていくよ。 - ここで恋愛パートや桃色パートやらを増やせば今の視聴者まで失う。
幕末イケメンパラダイスみたいなノリで、やたらとイケメンが脱いでいた年が有ったが、大コケしたじゃないか? - 千代との恋愛シーンだけで十分。愛人とのやりとりを描くなんてただの時間稼ぎに過ぎず、そんな薄っぺらいやりとりなどいらない。
などの声が上がっています。
田中みな実アナは昨年9月に『週刊現代』によって、2022年放送の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』への出演内定が報じられており、この情報は真実なのか否かは不明ながら、大きな注目を集めることになりました。
それに続いて『青天を衝け』への起用説が浮上し、ネット上では否定的な声が多く上がっていますが、NHKも田中みな実アナのことを高評価しているようで、昨年放送のドラマ『ノースライト』と『光秀のスマホ 歳末の陣』に田中アナを出演させています。
また、密着ドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも田中みな実アナを特集しており、大河ドラマに出演したとしても不思議ではないですね。
ただ、田中みな実アナが出演したとしても、若い女性の視聴者が増え、視聴率が上昇するとは思えないです。
田中みな実アナは演技力もそこそこの評価を受け、昨年はドラマ5本に出演、今年に入ってからすでに2本のドラマに起用されていますが、好視聴率を記録した作品は無く、数字を持っているとは言い難いです。
そもそも大河ドラマは、演技力に定評のある役者が出演し、重厚感のある脚本・演出によって、民放ドラマとは一線を画すドラマ枠なので、安易に若者受けを狙った内容にしない方がいいかと思いますね。