文化放送出身のフリーアナウンサー・梶原しげるさん(本名=梶原茂 73歳)が5日放送のトーク番組『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演し、アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)を発症していることを告白しました。
梶原しげるさんは番組で、「アルツハイマーと診断されまして。今年早々に何か変だなと思ったので専門医を訪ねたところ、アルツハイマーの病であると言われました」
と明かしました。
<↓の画像が、アルツハイマー病を公表した梶原しげるさんの写真>
症状がハッキリと現れ始めたのは昨年7月ごろで、自身は症状に気づいていなかったものの、周囲は「ちょっと最近おかしいよね」と異変に気づいていたといいます。
ある時に妻から「何で時計2つしてるの?」と指摘されたそうで、「変だと思わずに2つしてたんですよね。妻も私を気遣ってか『最新のスタイルなのね』とか色々言ってたんですけど、私はそんな気はなく。色々なところに兆候はあったんですよね」
と振り返っています。
また、よく行く仕事の現場や旅先で泊まっていたホテルの名前と場所を忘れ、マネージャーに電話で確認したことがあり、これはおかしいと感じたといい、他にもお釣りの計算が出来なくなったり、銀行に記帳へ行ったところ3回も通帳を忘れるなど、症状が徐々に進行しかなり深刻な状態になってきていると告白しています。
番組ではこの他に、妻が脳の奇形『アーノルド・キアリ奇形』による『脊髄空洞症』(脊髄の中に脳脊髄液が溜まり空洞ができる病気)を患っていることも明かした上で、「妻のことをこれからもずっとサポートしながら。(アルツハイマーは)困った病とか色んな言われ方をすると思いますけれども、今は長寿社会ですよね。いわゆる認知症というものは極々普通の病気になってきました。特別視をせず向き合っていこうということ。認知症の伝道師として頑張っていきます」
と語っていました。
<↓の画像は、梶原しげるさんと妻・まり子さんの写真>
そして、梶原しげるさんのアルツハイマー病の公表を受けてネット上では、
- 梶原しげるさんがアルツハイマー告白かあ なんか顔も喋り方も別人…
- もう70過ぎてたのか!ガキ使でピカデリー梅田との名コンビは面白かったのになぁ、もったいない
これからはご家族に協力してもらい内臓の病気などに罹らないよう長生きしてください - 自分で認識できるのが救いですね。ウチの母は何もできなくなって何回も警察に保護されても、未だに自分を認知症だと認めていません。
- 自分で認識できてるのが良い事っていう意見もあるけど、自分で認識できる辛さもあると思う
- あれだけ頭の回転が速くて、滑舌のいいしゃべりをする人でもアルツハイマーが発症するんだったら、トロい自分が年取ったら確実になりそう。
- 家族が一緒にいたら異変に気付いてくれるかもだけど、独り身の自分が将来そうなったら一体どうなるんだろう、って最近怖くなる。
などの声が上がっています。
アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)は、認知症の原因のうち約7割を占める進行性の脳の病気で、脳の神経細胞が減少することで脳が萎縮し、自覚症状無く物忘れが激しくなったり、感情のコントロールが困難になって怒りっぽくなったり、判断力・理解力が低下するなどの症状が現れます。
好発年齢は65歳以上で、男性よりも女性の方が発症が多い傾向にあります。
梶原しげるさんはまだ普通に会話ができ、現時点では軽度の状態にあるとみられ、軽度の状態でも記憶障害、お釣りの計算ができない、日時が分からなくなる、物を盗まれたと思い込む妄想などの症状が現れます。
これがさらに進行し中等度になると、徘徊や言語障害がみられたり、着替えや入浴などの以前まで当たり前にできていたことが困難になるといいます。
芸能人では、漫画家・タレントの蛭子能収さん(えびす・よしかず 75歳)が3年前に、レビー小体病とアルツハイマー型認知症の合併症による軽度の認知症と診断されています。
また、アニメ『ドラえもん』(テレビ朝日系)の初代ドラえもん役などで知られる声優・大山のぶ代さんは、2012年にアルツハイマー型認知症と診断され、その後もしばらく仕事を続けていましたが2015年をもって活動を終了し、現在も老人ホームで生活しています。
現在もアルツハイマー病を根本的に治す治療法はありませんが、『エーザイ』がアメリカの製薬会社と共同で、症状の進行を抑制して認知・日常生活機能の低下を遅らせることが確認された新薬『レカネマブ』を開発、アメリカに続いて日本でも8月に厚生労働省の専門部会が製造販売を承認し、今後の治療に大きな期待が寄せられています。
梶原しげるさんは昨年まで『クイズ!脳ベルSHOW』(BSフジ)などに出演し、今日放送の『徹子の部屋』でも普通にトークしていたので、アルツハイマー病を患っているというのは驚きましたが、現在は65歳以上の5.4人に1人が認知症患者で、2020年時点で国内の患者数は600万人超えと推計され、珍しい病気ではなくなっています。
梶原しげるさんの友人も認知症を発症し、病気判明後は周囲と情報交換をしているといい、症状を自覚している分、辛いと感じることも多々あるかと思いますが、これからも周囲のサポートを受けながら前向きに生活していってほしいですね。