元TBSアナウンサー・報道記者で、結婚を機にTBSを退社した久保田智子さん(くぼた・ともこ 43歳)が、TBSのジョブリターン制度を利用して職場復帰を果たしたこと、特別養子縁組で女の子の母親になっていたことを明らかにしました。
久保田智子さんは13日に自身のツイッターを更新し、「会社で新設されたジョブリターン制度を利用してTBSテレビ報道局に復職しました。退職からおよそ4年経ちました。これまでの経験を活かせるよう頑張ります。」
と報告しました。
その後さらに、「昨年ご縁あって母になりました。ここまで応援してくれた家族や友人に改めて感謝です。」
と綴り、『ニューズウィーク(Newsweek)』日本版のインタビュー取材に応じ、特別養子縁組によって母親になった理由、経緯を明らかにしています。
<↓の画像は、特別養子縁組で母親になった久保田智子さんの写真>
久保田智子さんは東京外国語大学外国語学部を卒業後の2000年にTBSへ入社し、『報道LIVE あさチャン!サタデー』『おはよう!グッデイ』『どうぶつ奇想天外!』『2時っチャオ!』『みのもんたの朝ズバッ!』『報道特集』『Nスタ』などの番組を担当していました。
2013年には報道局外信部との兼務でアナウンサー兼記者となり、アメリカ・ニューヨーク支局に赴任後、報道局政治部や経済部へ異動し、2015年5月に日本テレビ・政治部の平本典昭記者(42)と結婚しました。
<↓の画像は、久保田智子さんの夫・平本典昭記者の写真>
結婚後も様々な報道番組などに出演していましたが、ニューヨーク駐在の夫と生活することを理由に2016年3月に退社を発表。
その後、2017年からコロンビア大学大学院に在籍し、2018年にコロンビア大学修士課程を修了し帰国、昨年春から東京大学大学院情報学環・学際情報学府博士課程に在籍していました。
そんな久保田智子さんがTBS報道部に復職すると共に、昨年1月に特別養子縁組で生後4日目だった女の子・ハナちゃん(仮名 現在1歳10ヶ月)を養子に迎え入れたことを明かしており、養子縁組をしようと思った理由については、「20代の時、自分が不妊症であると知った。お医者さんは、子供は難しいでしょうという言い方をしていた。」「子供が欲しいっていう気持ちがとても強かった。あとは、養子という選択肢があることを分かっていたというのも大きいと思う。私も子供が欲しい、平本も欲しい、養子縁組で子供を育てることが出来るかもしれないと知っているのに、なぜ挑戦しないでその選択肢を諦めるのか、と。」
と説明しています。
特別養子縁組で子供を迎え入れたことを明かそうと思った理由は、「こんなに幸せなことが起こるなら、もし子供を持つことを希望する人がいるのなら、若いうちから1人でも多くの人に選択肢の1つとして知ってほしいと思った。」
と語っています。
結婚するにあたって夫の平本典昭記者に自分が不妊症であること、子供が欲しいことを伝えたところ、「智子がそれ(養子縁組)がいいならそれでいいよ」と言ってくれたそうです。
<↓の画像は、久保田智子アナと養子の長女・ハナちゃんの写真>
そして、ハナちゃんを家族に迎えてから約2年が経ち、家族との血の繋がりをどう思うかについては、「私自身は、血の繋がりがあるからそれだけで幸せな家族、という幼少期ではなかった。でも今は、ハナちゃんを通して父と母の優しさも感じている。(中略)『家族』って、血の繋がりがあると当たり前にそこにあるように思うかもしれない。けれど、養子縁組をしてスタートが他人同士だった私たちの場合は特に、当たり前に始まっていないからこそ、家族は毎日毎日少しずつ作られていくものだと感じている。幸せは単体で存在するというよりも、一瞬一瞬の塊のようにも思う。毎日一緒にいるということの強さ、その連続性が、愛情を育むのかもしれない。はじめは『どんな赤ちゃんでも好き』だったのが、『ハナちゃんが好き』『ハナちゃんがとっても好き』『ハナちゃんじゃなきゃダメ』にどんどん変わっていく。そういうプロセスの中で、家族ってできていくんだなと。そのことに気づかせてもらった。」
と語っています。
これに対してネット上では、
- 親になった久保田さん、応援しています。これからも頑張ってください!
- すごい選択だと思います。是非、報道特集などの番組で取り上げて欲しいですね
- こんな素敵なママとパパに迎えられて幸せなお子さんです。どうぞ仲良く幸せに
- 養子を迎えることは立派ですが、それを公表するのは子供が可哀想
- 特別養子縁組、日本でももっと一般的になれば良い。不妊治療の保険適応なんてやるより、特別養子縁組の制度をもっと身近なものにした方が良いと思う。
- ぜひ、親を必要とする子どもたちと、子を切望する人たちが、良い縁で結ばれますように。国も後押しをしてほしいです。
- 子を授からなかった夫婦にとって、養子縁組の選択肢があるというのは希望になる。そういう選択肢もあって当然の日本の社会であってほしいですね。
久保田さんのような発信力のある女性がこれからもどんどん出てきてほしいです - この制度がもっといろんな人に理解されて、ひとりでも多くの命が救われる世の中になってほしいです。
実子でも子育ては大変です。働くお母さん応援してます。 - 久保田さん大切な決断をされましたね。これを機に多くの方々に特別養子縁組の制度と様々な境遇に置かれている子どもたちの現状を広く知られてほしいですね。
などの声が上がっています。
養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組があり、普通養子縁組は生みの親と子供の親子関係が継続されるのに対して、特別養子縁組は生みの親と子供の親子関係が無くなり、戸籍上も実親子とほぼ変わらない親子になります。
海外では、女優のアンジェリーナ・ジョリーさん等が養子を迎え入れているのは有名ですが、日本では『大阪パフォーマンスドール』の元リーダーで、タレントの武内由紀子さん(47)が2018年に男の子、今年4月に女の子を特別養子縁組で迎え入れています。
今年10月公開の永作博美さん主演映画『朝が来る』(河瀨直美監督)は、特別養子縁組を題材とした作品となっています。
養子縁組で迎え入れた子供は全く血の繋がりがなく、気持ちの部分などで一般的な親子とは違うところもあると思いますが、子育てを通して本当の愛情が生まれ、久保田智子さんも今では「ハナちゃんじゃなきゃダメ」と気持ちが変化していっているといい、こうした話を聞くと素敵だと感じますね。
これから子供が大きくなって養子という事実を伝えることなど、様々な問題が出てくるかもしれませんが、夫婦で協力して一つ一つ乗り越えていってほしいです。