今年1~6月のCM出稿状況を基にした『2016上半期タレントCM起用社数ランキング』が7日発表され、男性部門は嵐の相葉雅紀さん(33)、女性部門は女装家でタレントのマツコ・デラックスさん(43)が起用社数12社で初の1位を獲得したことが明らかとなりました。
男性であるマツコさんが女性部門の1位となったことに対し、疑問の声は多く上がっているのですが、ランキングを発表した『ニホンモニター株式会社』の担当者は一部メディアの取材にその理由について、「マツコさんが出演しているCMは、いずれも女性らしさや女性としてのキャラクターを強く押し出したものが多い。それにLGBTに関する世間の見識も以前より広まったこともあると考えています。」と説明し、「社内会議で十分に協議した上で女性枠にした」とのこと。
こうしてマツコさんが女性部門の1位に輝いた一方で、佐々木希さん、米倉涼子さん、吉瀬美智子さん、HKT48の指原莉乃さん、元AKB48の大島優子さんがランキング圏外となり、ついにAKB48グループの現役メンバーとOGが完全にランキングから姿を消したことが話題になっています。
大島さんはAKB48在籍時の2011年に、男性部門1位のプロゴルファー・石川遼選手の17社を超える19社で総合1位を獲得し、CM女王に輝きました。
また、女性部門の1位以下についても、前田敦子さんと篠田麻里子さんが17社で2位、板野友美さんが16社で3位、高橋みなみさんが15社で4位、小嶋陽菜さんが14社で5位、柏木由紀さんと渡辺麻友さんが12社で6位、指原さんが11社で7位、峯岸みなみさん、宮澤佐江さん、横山由依さんは9社で9位にランクイン。
ちなみに、今年上半期のCM女王に輝いたマツコさんは、同年のランキングにもランクインしているのですが、この時は男性部門の方に入っていました。
5年前まではAKB48のメンバーが上位を独占しており、嵐のメンバーよりも多くのCMに出演するほどの人気を得ていたのですが、年々起用社数が減少していき、昨年12月に発表されたランキングでは指原さんと大島さんのみとなり、ついに今年の上半期でAKB48グループの現役メンバー、OGは完全に姿を消しました。
なお、夕刊紙『日刊ゲンダイ』がニホンモニターに詳細を確認したところ、今年上半期のCM起用社数は指原さんが5社、大島さんは4社という結果だったとのこと。
CM出演数は人気の指標となっており、AKB48は国民的アイドルグループなどと言われているものの、人気メンバーの相次ぐ卒業などで著しく人気は下降し、かつての勢いを失ってしまっていることがこのランキングで鮮明になっています。
また、CMランキングだけでなく、AKB48が毎年開催している『AKB48選抜総選挙』の生中継特番の視聴率が低下していることでも人気低迷を指摘されており、今年の生中継特番の視聴率は、第1部(18時30分~19時00分)が6.2%、第2部(19時00分~20時51分)は8.7%、第3部(20時51分~21時24分)は17.6%で、計測時間が最も長い第2部の視聴率が年々下がっており、2013年は第2部(19時~21時15分)が20.3%、2014年は第2部(19時~21時22分)が16.2%、2015年は第2部(19時~20時55分)が10.3%と、今年初めて2ケタを割りました。
人気低迷が止まらない原因は、人気メンバーの相次ぐ卒業、世代交代の失敗などが挙げられており、総選挙で上位にランクインしているメンバーでも一般的に名前が知られておらず、総選挙を地上波で生中継することに対して批判的な声も多く上がってしまうような状況から、AKB48メンバーのCM起用社数が減少するのも当然のことでしょう。
こうしてCMへの出演本数は減少してしまっているものの、現時点ではまだテレビ番組には多く出演しているのですが、人気の低迷が今後も続くようであれば、メディアへの出演量も激減していくことになるかもしれないですね。