東京大学出身の脳科学者・茂木健一郎さん(60)がツイッターでジャニーズ事務所の問題に言及し、「歌も踊りもへたくそ」「学芸会のパフォーマンス」「エンタメのレベルを落としてきた」などと、痛烈批判したことによって波紋を広げています。
茂木健一郎さんは、12日放送の情報・報道番組『NHKニュース おはよう日本』(NHK総合)で、アイドルを目指す若者たちを取り上げたことに対して、「今日のNHKのおはよう日本はないだろ。ジャニーズ事務所のことを昨日のTBSのニュース23が報じて、NHKも朝のでいろいろ報じていたのに、一切なしで、『正直系アイドル』というくそどうでもいいネタ。そもそも『アイドル』という文化がダウトなのに、こんなゆるいネタやって、デスクさんどうしたの?」「今までのジャニーズ事務所を含めた日本のアイドル文化の最悪な部分をなんの批評性もなしに流している。こういうのニュースって言わない。NHK、変わらないとダメ。緊張感なさすぎ。」
などと苦言を呈しました。
この投稿に続いて、「ジャニーズ事務所の問題は、ジャニーさんのこともそうだけど、歌も踊りもへたくそな若い男の子たちの学芸会のパフォーマンスを、『スター』というキャラ設定で垂れ流しして、番組のMCや大河の主役に起用して、日本のエンタメのレベルを落としてきたことへの検証こそメディアはやってほしい。」「歌でも踊りでも演技でも、ほんとうに卓越した人は、そこに紛れもない『個性』があると思う。日本のアイドル文化は、なにかに寄せていっているから、結局偽物にしかならない。」
とツイートしました。
<↓の画像が、茂木健一郎さんのツイート写真>
このジャニーズ批判ツイートに対してネット上では、
- ダンスは上手い人増えてると思うけど、歌と演技はその通りだと思う。
ジャニーズ内で歌が上手いと言われている人も、ジャニーズ以外でソロ歌手だったら歌上手いとは言われないし売れないと思う。 - 確かに昔と違って、国内では男性アイドル=ジャニーズという不自然な一社独占状態となった現在、事務所内競争のみとガラパゴス化してしまった。
海外のアイドルグループという黒船が国内を刺激しないと、ジャニーズ事務所は斜陽の時代を迎えるかもしれない。 - 実力よりもコアなファンがいるジャニーズやなんとか坂とかを使えば一定の視聴率が取れるから、内容なんて二の次になってる日本のエンタメが問題だとは思う。
- 他事務所からダンスや歌が上手い男性アイドルグループが出てきても、メディアの忖度であまり取り上げられず、フェイドアウトしたグループが数知れずなのは事実だろ
- いろいろやるエンターテイナーを目指してるからか、ひとつひとつは正直中途半端。
歌は口パクで下手くそな人も多いし、演技力も一部の人以外は同年代の俳優と比較したらかなり落ちるし、演じれる役柄も限られてる感じがする。
学芸会はいいすぎだが、日本を代表するエンターテイナーかというと、そのレベルにある人はいないのが現状
などと賛同の声が上がっています。
その一方で、
- かなり昔の話じゃないですか?ここ数年は歌も踊りもかなりレベルが高くなっていますよ〜学芸会レベルなんてとんでもない
- 需要がある以上ビジネスとして成り立ってると思いますし、レベルの高いエンタメを作ってる方が仰るなら分かりますが……って感じですね。
- エンタメは心を豊かに幸せにしてくれるもの。上手いだけではなくもう一つ光がないと。
- 最近のジャニーズのグループはダンスのレベル高いですよ。SMAPの頃からそうですけど 歌に踊りに笑いに司会に俳優に もうこれアイドルの域超えてますよ
- 『以前から思ってました』みたいにこのジャニーズが問題を抱えている時にわざわざそういう意見を仰るのは本当に下品な行為だと思いますよ。そもそも、それとこれとはまったく別の問題ですよね。
本当に大好きなファンの方たちやジャニーズのパフォーマンスで日々救われている方の前でも同じこと言えます?
と疑問や批判の声も多く、賛否両論となっています。
また、茂木健一郎さん自身が過去にジャニーズタレントを絶賛していたことがあるため、今回のツイートは物議を醸し炎上状態になっています。
<↓の画像が、茂木健一郎さんのジャニーズタレント絶賛ツイート写真>
茂木健一郎さんはその後も、ジャニーズタレントや日本のアイドルについて持論を展開し、「昨日のジャニーズ事務所のアイドルについてのツイートは、この10年や20年ずっと思っていたことを書いただけ」「ぼくのまわりでも、そう思っている人は多かった。ただ、いつそのツイートをするかタイミングを図っていただけ」「多くの方が、ジャニーズ事務所のようなアイドル団体が圧力をかけることで、本来日が当たるべき才能が影に隠れていたということに憤っていることがわかってよかった。NHKの罪は大きい。今年の紅白はジャニーズの出場はゼロでいいんじゃないかと思う。」
等とツイートしています。
ジャニーズ事務所は業界内で非常に大きな力を持ち、そしてジャニーズというブランドにより、デビュー前のジャニーズJr.たちにも多くのファンがついていることによって、メディアも積極的にジャニーズのアイドルたちを取り上げ、NHKを含めて各テレビ局は様々な番組に起用しており、ジャニーズのタレントをテレビで観ない日はありません。
これはジャニーズ事務所に限ったことではありませんが、大手の芸能事務所は売り出したいタレントをゴリ押ししたり、人気タレントとのセットで“バーター”出演させることも多く、世間一般から見て人気や実力がまだまだのタレントたちが、多くの音楽番組やバラエティ、ドラマ等に出演しているのは事実です。
ジャニーズ事務所など、業界で大きな力を持つ事務所の一極集中や、実力よりも人気を重視し過ぎていることによって、日本のエンタメのレベルが海外と比較して劣っている側面もあるかと思うので、茂木健一郎さんが言いたいことは分からないでもないです。
ただ、ジャニーズの中にも高い実力があって活躍しているタレントもいますし、日本独自で築いたアイドル文化を全否定するような発言には疑問を抱き、ほんの一部分だけを見聞きして「日本のアイドル文化は、なにかに寄せていっているから、結局偽物にしかならない。」などと断じるのはどうなのかと思いますね。