アイドルグループ『乃木坂46』からの卒業、さらに芸能界引退を電撃発表した人気メンバーの“ななみん”こと橋本奈々未さん(23)が、30日深夜放送の『乃木坂工事中』(テレビ東京系 日曜日深夜0時~)に出演し、グループ結成間もない2011年10月から番組で共演しているお笑いコンビ『バナナマン』の2人に、グループからの卒業と芸能界引退を報告しました。
橋本さんは19日深夜放送の特別ラジオ番組『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演した際に、来年2月20日に迎える24歳の誕生日をめどにグループから卒業し、芸能界も引退することを電撃発表したのですが、この放送翌日に急遽、バナナマンの2人への報告が収録されたといい、この日はバナナマンと橋本さんの対談スタイルで番組は進行しました。
<バナナマンの日村勇紀さん、設楽統さんと橋本奈々未さん>
バナナマンの日村勇紀さんが「(芸能界で)何かしら続けていこうと思わなかったの?」と質問すると橋本さんは、「多趣味でいろいろなことに興味があるんですけど、自分が表に立って、というところよりは、どちらかというと裏…と言いますか、誰かをサポートするっていうお仕事のほうが自分の性には合ってるんじゃないかなと思った。」
と、芸能界からも引退する理由について語りました。
また、「未練的なものはないの?」という質問には、「発表するときは全然なかったです。いまもないはずなんですけど、昨日発表して、ファンの方のリアクションとか、オールナイトニッポンで共演した2人の反応を見てると、『あ~…』って泣きそうになるんですけど、未練というよりは、私なりにもっと動いたほうが良かったなとか、自分への後悔というのが多いです。芸能界への後悔というより」
と正直な気持ちを話していました。
そこで設楽統さんは、「嫌になっちゃった?」「何かを成し遂げた、これがあるから卒業に踏み切ったの?」「アイドルになったのはお金のためとは言っていたけど…」と質問。
これに対しては、「もともと芸能界に入ったのは、本当にお金だったんですよ。めっちゃ貧乏だったんです。水道止まる、ガス止まるみたいな。実家が。それでも私は一人目だからなんとかいろいろしてくれた。でも私にしてくれたから、弟に(お金が)回る余裕があるのかって思ったときに、私のせいで、弟は男の子だし…。それでなんとかしなきゃと、この年齢でいろいろ模索している中でここに来たという感じがある」
と、涙ながらにアイドルとしての活動を始めた理由を語りました。
そう語った橋本さんに設楽さんは「めどがついたの?」と聞くと、「弟も大学ちゃんと行けて。大学1年生なんですけど、彼も勉強頑張ってくれて学費免除になったんですよ。あと4年あるけど、勉強さえ頑張ってくれれば大丈夫っていうのと。去年(卒業を)意識しだした時に母親から手紙が来て。いつもはお米とか送ってくれるんですけど、そのときはただ手紙だけ来て。便せん3~4枚に、今までゴメンね。無理しないで、好きなことをしてください。弟もだいぶ自立してくれるようになってきたし、私も私で生活できるから、って」
と、アイドルの卒業と芸能界からの引退を決意した理由を説明していました。
そして、設楽さんはさらに「また(芸能界)戻ってきたっていいんだろうけど、何年かたって、やりたいなと思ったら……。結婚すんの?」と、一部で囁かれている結婚による引退説について聞くと、「しないです。大丈夫です。」と笑いながら否定し、「そういう風に言われていることも見ました。よっぽどいい人がいない限りないと思います」と語りつつも、将来的に「結婚はしたいです」と正直に願望を明かしていました。
このように語った橋本さんは、ファンに対しては「芸能活動しないとなると、人によっては『なんでオレはお前のこと応援してたんだ』ってなるかもしれない。そこはすごく申し訳ないし、ごめんなさいとも思う」と語った上で、「でも5年間、ここまで来るのもその人たちがいなければ来れなかったことだし、いまこの場所に私がいるのはその人達のおかげなので…。この先は皆さんにとっての私ではないかもしれないけど、私にとってはずっと居続けるというか。その人達がいなければ、その先にも進めなかったから、私はずっと感謝をして生き続けるだろうなと思います」
と、これまで応援してきてくれたファンへの感謝は今後も忘れないと語っていました。
そんな橋本さんに対してネット上では、
- その優しさや頑張りは自分に返ってくると思います。新しい人生に幸あれ!
- 家族思いでいい人で尊敬してます。卒業しても応援してますし、自分の心の中にずっと橋本奈々未は居続けます
- 弟の学費を稼ぐために芸能界に入って、中心メンバーになって、きちんとその目的を達成して引退って、単純にすごいですね。顔も可愛いってのもあったけど、努力もされたんでしょうね。
かっこいいなぁ。 - いまどき素晴らしい気持ちを持った女性だな。きっと人の為に何か出来るような気がする。頑張って欲しい。
- こういう女性って惹かれるわぁ。心の強さとか。幸せになって欲しいわ。
などのコメントが寄せられています。
橋本さんは乃木坂46内でも、トップクラスの人気を誇っていたメンバーとして知られており、デビューからこれまでにリリースされたシングル15作全てで、「福神」と呼ばれているフロントメンバーに選出されているほか、昨年3月からは女性ファッション誌『CanCam』の専属モデルを務めるなど、アイドルとしてだけでなくモデルなどとしても活躍しており、乃木坂46を卒業後もモデル・タレントとして活動することは可能だったとみられます。
それにも関わらず乃木坂46を卒業するとともに、芸能界からも引退するということから、恋愛や結婚によって辞めるのではないか、昨年一部の盗撮動画専門の有料サイトにて、橋本さんに似た女性の盗撮動画が配信されるという告知があったことが、卒業と引退のきっかけになったのではないかなどといった憶測も浮上していました。
そうした中で今回、卒業・引退を決意した理由の詳細が明らかにされたわけですが、橋本さんは元々アイドルになりたいという一心から乃木坂46のオーディションを受けたわけではなく、地元・北海道旭川市にある公立(道立)の北海道旭川西高校を卒業後、空間デザインを学ぶために東京の美術大学へ進学。
橋本さんは親に頼りたくないため、大学の学費や生活費など全てを自身で負担し、奨学金については学費につぎ込み、生活費についてはアルバイトで稼いでいたそうなのですが、それでも生活は厳しく「おにぎり1個」という生活が続いたことや、大学の勉強を通じて自身の居場所や信念に対して疑問を抱き始めたことから、乃木坂46の第1期生オーディションが行われることを知り、「ロケ弁が食べられる」という理由から応募したということを明かしています。
実際には、アイドルとなったのは弟の学費を稼ぐということも大きな理由となっていたようなのですが、好きなジャニーズタレントに会いたいなどといった理由でアイドルになったと噂されている方もいる中で、橋本さんは家族を支えるためという理由などからアイドルとして活動し、これまで色々と嫌な思いをすることもあったと思われるものの、ここまで活動を続けたということは素晴らしく、これから始まる第2の人生では本当に自分がやりたいことを見つけて、それに向かって頑張ってほしいと思いますね。