AKB48などの運営会社『AKS』が7月30日、今年2月にメンバーが決定し活動を開始したばかりの台湾・台北を拠点とする海外グループ『TPE48』について、グループを運営する現地法人との合弁(外国資本と共同で事業を経営すること)とライセンス契約解除を発表し、台湾に新グループ『AKB48 Team TP』を立ち上げることを発表しました。
AKSは2017年に、台湾の現地企業と合弁会社『熙曜娛樂科技股份有限公司(TPE48 Entertainment)』を設立し、TPE48の運営を行ってきたのですが、「残念ながら、合弁及びライセンス契約の解約をする事となりました」と報告しています。
そのため、台湾に新グループ『AKB48 Team TP』を設立し、同グループの運営権のライセンスは、近日設立が完了予定という現地法人『阿克斯娛樂有限公司』が持つことになり、引き続き事業を行っていくとしています。
<↓の画像が、『AKS』が発表したコメント全文の写真>
TPE48は新たに、『AKB48 Team TP』として事業を行っていくとのことなのですが、TPE48は2011年にプロジェクト発足が発表されたものの、計画が全く進まない状態が続き、2016年になってようやく『MNL48』(フィリピン・マニラ)、『BNK48』(タイ・バンコク)と共に結成されることが正式発表され、昨年9月からオーディションが開始し、AKB48の阿部マリアさんが移籍することが発表されました。
今年2月には38人が第1期生としてお披露目され、それから活動をスタートさせていたのですが、現地に劇場が無いという状態が続き、メンバーは台湾・台北の郊外で「梯批壹村(TPE村)」と名付けた農村で、自給自足生活をする様子をネットで生配信するといった活動などを行っていました。
<↓の画像は、今年の世界選抜総選挙に立候補したTPE48メンバーの写真>
そうした中で6月に、運営会社がスタッフに給与を支払っていない状態が続いていることが現地メディアによって報じられ、すでに3ヶ月にわたって給与が支払われていないほか、スタッフが立て替えていた諸経費なども未払いで、それらの総額は300万台湾ドル(約1100万円)を超えているとのことでした。
これにより会社の設立当初は約20人いたスタッフの半分は退社し、メンバーたちにも給与が支払われたのは1度だけで、ネット配信しているTPE村に関しても制作費が支払われていないと報じられています。
その後は、TPE村の動画配信は無くなり、メンバーたちが次々に村を離れたことを報告し、TPE48の公式サイトも更新がストップ、間もなくアクセスすら出来ない状態になるなど、明らかに異常な状態に陥っており、グループは解散かとファンらの間では話題になっていました。
そして、今回正式にTPE48の運営を担っていた現地法人の契約が解除となり、新たに『AKB48 Team TP』を結成し、今後再スタートを切ることが発表されたのですが、これに対してネット上の反応を見てみると、
- TPEメンバーはどうなるの?
- 元TPEメンバーをそのまま引き取ってくれるなら英断だが…
- 台湾メンはそのまま移動出来るの?救済なら嬉しいが
- 『TPE48』って名称は商標がとられてるから使えないってことかな?『AKB48TeamSH』とか『AKB48TeamTP』とか名称が紛らわしすぎで駄目だと思う。TAIWAN48でええやん
- 恐らく、TPEの運営会社が借金作ってて商標周りは管財人に抑えられてんだと思う。管財人もロゴだとか好き勝手使えるもんじゃないから話には応じてくれるだろうけど、借金が多ければそこからマージンを取り続けて借金の穴を埋めようとするだろうから、色々面倒くさいんでとりあえずチームTPとして再出発かけるんだと思う。後々その管財人とも話がつけば、後からTPEに名称変更される可能性はあるかと
- 合同で行ってるTPEの運営会社が音信不通になって機能してなくて、現地メンバーを救済するためにチーム名を見たらAKSが直轄で運営していくのかと思ったが違うのか
- 間違いなく苦肉の策だろうけど、今までのTPE48のメンバーとあべまが見捨てられなかったから良かった
- やっぱり海外展開はいろいろともめるな
などのコメントが寄せられています。
今回のAKSの発表では、グループの運営会社を新たに設立し、その会社が引き続き事業を行っていくとしているので、TPE48メンバーは今後も活動を継続していくということなのでしょうかね。
TPE48のメンバーは、日本のファンからも支持を集めている方が多くいるようなので、出来れば全員が新グループで活動継続という形になればいいのですが、果たして今後どうなっていくのか注目したいところです。
ちなみに、AKSは2年前にも中国・上海を拠点とする『SNH48』の運営に失敗しており、2016年に現地運営のコントロールが効かなくなった末に、北京には『BEJ48』、広州には『GNZ48』といった新グループが結成され、AKSと現地運営の間で折り合いが付かず、SNH48はAKB48グループから契約解除、完全独立という結末を迎え、AKSはまた新たに公式グループ『AKB48 Team SH』を結成する運びとなりました。
『AKB48 Team SH』の最終審査の結果は7月25日に発表され、第1期生として16~23歳の34人が合格し、今後契約を結んだ後にレッスンやトレーニングを受けて、幅広い分野での活動を目指していくとしています。
やはり海外でのグループ運営は難しいようで、2つのグループでトラブルが発生しているものの、AKSは今後さらに『MUM48』(インド・ムンバイ)、『SGO48』(ベトナム・ホーチミン)を結成するとしているのですが、今後また何か起こりそうで心配ですね。