“ももクロ”の愛称で親しまれている人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」が31日、福岡県太宰府市の国特別史跡・大宰府政庁跡にて『ももクロ男祭り2015 in 太宰府』と銘打った男性限定のコンサートを開催するのですが、これがトラブルに発展してしまっています。
このコンサートは、九州国立博物館開館10周年などを祝う催しで、太宰府天満宮の他に市や同博物館などによる実行委員会が計画し、全国から1万2,000人が集まる見込みとなっているのですが、太宰府市の市民団体『男女共同参画を進める市民ネットワーク』(陶山雪代代表)は市の人権政策課に「コンサート自体は問題視していないが、市が実行委員会に入っていながら、特別史跡で男性客限定の公演を認めたのは問題。市の男女共同参画推進条例に規定する『男女が均等に文化的利益を享受できる社会の形成』に反する」などと苦情を申し立て、さらに別の市民団体も同様の苦情を申し立てている状況にあります。
<↓の画像は、『ももクロ男祭り2015』会場の大宰府政庁跡>
これに対して、同市の芦刈茂太市長は13日、実行委員会事務局にコンサートの名称変更(男祭り)、性別を限定しないチケットの販売を文書で申し入れをしています。
天満宮によると、西高辻信宏権宮司が知り合いを通じてももクロのことを知り、市に協力を要請して7月に実行委員会を立ち上げたそうなのですが、天満宮は8月下旬に男性限定のコンサートだと知り、別の形式での開催を依頼したものの、ももクロ側に「この形でやりたい」と断られたとのこと。
また、13日にはももクロのプロデューサーを務めている川上アキラさんが、テレビ朝日の配信番組『ロガール』内の「川上アキラの 人のふんどしでひとりふんどし」に生出演して経緯を説明しており、昨年、天満宮側から「ももクロを通じて歴史を知ってほしい」と開催の打診を受け、その時から男性限定にすることは確認されていたといいます。
さらに「(天満宮を)管理しているのは市ですが、イベント自体は市のイベントでも何でもない、公的な行事ではない」とあくまで、ももクロが所属する芸能事務所・スターダストプロモーションが主催のイベントであることを強調し、男性限定のコンサートにすることに問題はないとの考えを示していました。
そして、川上さんは「うまく伝わっていないようです」と謝罪して「今は心配なくコンサートを行える状況」と報告し、「いいライブにしようと思っている。何かあれば逐一報告しますので」と呼び掛けていました。
これに対してネット上での反応を見てみると、
- たいしたことでもないのに、なんでもかんでも女性差別とかイヤな時代になってきたな…。
- くだらない。これが女性限定なら、なにも言わないんだろうけどね。こういう団体自体が社会悪のように思える。
- 最近は、女子限定のものの方が多いと思いますよ。男子限定があっても良いと思います。
- 公的行事じゃないのならいいじゃん。公的行事でもいいと思うけど(笑)
- 女性限定ライブには女性の特権だと大喜びするくせに、男性限定ライブは必ずと言っていいほど抗議するよな
- そんな事言ったら、映画のレディースデーとか女性専用車両とかは男性に対するセクハラでありパワハラだろうに
- ももクロちゃんは昨年、女祭りを大阪城ホールで開催しています。立見で観てきて、すごく楽しかった!ちなみに昨年、男祭りは開催されませんでした。だから、今年は男祭りなの!差別でも何でもないでしょ。
- ファンが言うならともかく女性団体というのがね…全国のそういうイベントをチェックするでなし、目についたから噛み付いただけ。
などのコメントが寄せられていました。
主催者はももクロ側であるものの、実行委員会には市も入っていることから市民団体からクレームが入り、このような騒動に発展してしまったようですが、ネット上でも多く寄せられているように、これがもし女性限定のコンサートだったとしたら、このような騒動には恐らく発展はしなかったのでしょうね…。
コンサート開催まで約2週間前にこのような騒動に発展し、市は団体側の要請を受けて名称の変更と性別を限定しないチケットの販売を申し入れ、まだゴタゴタが続きそうなのですが、無事にコンサートが開催されることを願うばかりです。