NST新潟総合テレビの脱税手口。謝罪コメントも批判殺到し炎上。架空CM制作費や水増し分を経費計上、国税局にバレて騒動に

フジ・メディア・ホールディングスが筆頭株主の関連会社で、フジテレビ系列のNST新潟総合テレビで悪質な所得隠しが明らかとなり、大きな波紋が広がっています。

『読売新聞』などが関係者に取材したところ、NST新潟総合テレビは昨年3月期までの6年間で、約11億円の所得隠しを関東信越国税局に指摘され、重加算税を含めて法人税約4億円を追加徴税したとみられるといいます。

テレビ局は一般的に、スポンサーから広告料をもらってCM枠を提供していますが、テレビ局がCM制作に関与するケースもあるそうで、NST新潟総合テレビは自局で放送のCMを制作するとの名目で、取引先の複数の制作会社に外注費（制作委託料）を支払い、経費に計上していたとのことです。

しかし、関東信越国税局が調査を行ったところ、NST新潟総合テレビがスポンサーも放送予定もないCM制作費を偽装したり、スポンサーがついているCMも外注費を水増しし、架空の外注費や水増し分は制作会社から返金させて「裏金」を作り、それを広告会社への接待費用にあてて、確実にCM収入を得ていたとみられるといいます。

＜↓の画像は、NST新潟総合テレビの所得隠し、裏金作りの手口＞

NST新潟総合テレビは、こうした手口で所得を少なく見せていたと国税局は判断し、悪質な所得隠しにあたるとして計4億円を追加徴税したとみられるそうです。

ちなみに、NST新潟総合テレビの昨年3月期の売り上げは67億4,930万円でした。

ローカルテレビ局は、フジテレビや日本テレビといったキー局に比べると、不動産やイベントなどによる放送外収入が少ないことから広告収入の重要度が高く、NST新潟総合テレビは安定してスポンサーを獲得するために、裏金を作って広告会社に接待を繰り返していた可能性があるそうです。

そして、NST新潟総合テレビは悪質な所得隠し報道を受けて声明を発表し、国税局から修正申告の指導を受けたことを明かしたうえで、「組織的に所得隠しを意図したものではなく、一部見解の相違はありましたが、税務当局の指導に従い修正申告を行い総額7億900万円を納税致しました。経営責任に鑑み、常勤役員は報酬20％・3ヶ月間の減額をしています。また、弁護士、社労士を入れての社内調査を実施し社内処分を行っています。現在、弊社元社員との間で係争中の為、詳細については差し控えさせていただきます。再発防止策を講じており、引き続きガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底に努めて参ります」としています。

これに対してネット上では、

• めっちゃたち悪いことしてるじゃん　反社じゃん
• やっぱりフジの接待文化があるんだろうな
• 予算は架空発注の裏金で確保し、人員はアナを動員していた感じ？ 系列局もフジと同じことやってたのかな。
• フジ系列は不祥事のデパートや
• 認識の違いで遺憾コメント出して終了
• 系列局だけではあるまい。さらに言うなら、他の放送局もやっているに違いない。
• いいべの費用にしてたのかな
• 広告代理店がテレビの出演者のキャスティングに影響力ある理由がよくわかるな
• 営業の独断でやってたのかな。でも編成や経理は金の流れがおかしいって気付きそうだけど。ほぼ会社ぐるみでやってたのかな。
• 政治家の裏金に厳しいテレビ局は、もちろんお仲間の裏金も連日連夜ワイドショーで叩きまくるんだよね？
• これだけでも第三者委員会による調査が必要だと思うけど
• 架空発注で重加算税は脱税じゃん　社長の引責辞任は当然だが、謝罪会見を開いて説明責任を果たすのかな？ マスコミは人様には謝罪会見を求めるのに

などの声が上がっています。

企業の所得隠しや政治家らの裏金問題なども報じているテレビ局が、制作会社などを使って多額の所得隠しで裏金を作り、広告代理店への接待費用として使用していたというのは驚きです。

NST新潟総合テレビは組織的な所得隠しを否定し、そして元社員と係争中であることも明かして一部社員が不正行為をしていたことを示唆していますが、6年間で10億円以上もの所得隠しを一部社員が行い、それに誰も気が付かなかったというのも疑問で、組織ぐるみでこうした不正をしながら広告収入を得ていたのではないかと疑ってしまいます。

親会社が大揺れとなる中で関連会社もこのような悪質な所得隠しまで発覚し、同じくフジテレビ系の関西テレビ（カンテレ）でも実質的にナンバー2だった前専務取締役が、性加害疑惑によって辞任していたことなども明らかになっており、系列局も含めてイメージは悪化の一途を辿っています。

世間はさらに不信感を募らせ批判が噴出している状況で、他の局でも同様の所得隠し、裏金作りをしているのではないかという声も上がっており、今後また新たな問題が明らかになり、フジテレビのような深刻なスポンサー離れが起こらないように、系列局も徹底的に問題を調査していく必要がありそうです。