NHKトイレでのジャニー喜多川から性被害告白は虚偽? 30代男性の証言がザ少年倶楽部の打ち切りに発展も…週刊文春が訴訟報道

NHK局内でジャニー喜多川さんから性加害を受けたと告発した男性・X氏が、旧ジャニーズ事務所（現SMILE-UP.）から訴訟を起こされ、裁判沙汰のトラブルに発展していることが分かったと31日発売の週刊誌『週刊文春』が報じています。

NHKは昨年10月放送の『NHKニュース7』で、ジャニー喜多川さんがNHKのトイレでも性加害をしていた疑惑を報じ、被害を主張する30代男性・X氏のインタビューを放送しました。

＜↓の画像が、NHK内での性加害を告白したX氏の写真＞

X氏によれば、高校生だった2002年に音楽バラエティ番組『ザ少年倶楽部』への出演を希望し、NHK内で行われたダンスの練習に参加したところ、休憩中にジャニー喜多川さんにトイレに連れて行かれ、性的な行為をされたと告白しました。

X氏は大きなショックを受けながらもジャニーズ事務所への入所を希望し、その後も数ヶ月にわたってダンス練習に参加、計5回ほど性加害を受けたといい、それに耐えられず初めて拒否したところ、翌週から練習に呼ばれなくなったと明かしていました。

＜↓の画像は、NHKニュース7が伝えたX氏の証言＞

X氏は、旧ジャニーズ事務所が設置した被害者救済委員会の補償受付窓口にも連絡し、事務所側と面会する予定だと語っていました。

X氏はその後も同12月放送の『クローズアップ現代』に登場し、初めて性加害を受けた当時を振り返り、「トイレに案内されて、個室に入るときにちょっと手で引っぱられて。突然のことだったので声が出せず、もう本当、嫌な気持ちになり、目をつむって、ずっと上を向いていました。これを我慢していかないと夢がかなえられないのかと。ショックも大きかったです」と語っていました。

また、昨年9月に被害内容を申告したところ、旧ジャニーズ事務所側から連絡があり、NHK内部の構造や被害を受けた場所などについて1時間ほど質問を受けたものの、NHKでのレッスンに通っていたことを信じてもらえなかったそうで、「当時の知り得る限りの情報をお伝えしたんですけども、信じてもらえないっていう状況はすごいつらかったですね。けっこう高圧的な印象を私はもって、萎縮してしまった」とも語っていました。

これを受けて、今後の対応を弁護士に相談しているほか、レッスンへの参加を証明するために今後、当時送迎してくれていた親にも被害を打ち明けて、証言を依頼することも視野に入れているとしていました。

こうしたX氏の告発は複数のメディアが取り上げ大きな波紋を広げ、週刊文春もX氏に取材を申し込んだようですが、NHK以外の取材には応じなかったといいます。

そして、週刊文春の取材でこのX氏が旧ジャニーズ事務所に訴えられていることが判明したといい、なぜ裁判まで発展したのか、両者の補償交渉の内容、事務所が問題視するNHKの報道姿勢などについて最新号で詳報するとしています。

旧ジャニーズ事務所は昨年10月に、NHKが伝えたX氏の被害告発が大きな波紋を広げる中で公式サイトを更新し、虚偽の告発者が相次いでいる現状を明かしたうえで、マスコミに対しては十分な検証をしてから報道してほしいと呼び掛けていました。

しかし、NHKはその後も『クローズアップ現代』にて、中学生のころから芸能活動をしていたという50代男性の被害を伝えていました。

そんなNHKは、X氏の証言を伝えた後にジュニア（旧ジャニーズJr.）が出演していた『ザ少年倶楽部』の収録中止を発表し、その後収録を再開することなく、番組タイトルと内容を変更して放送を再開させましたが、今年3月をもって番組は終了となりました。

X氏の告発がきっかけで『ザ少年倶楽部』は事実上の打ち切り終了となるなど、旧ジャニーズ事務所に対して大きなダメージを与えていただけに、もし告発内容が虚偽だったのであれば訴えられてもおかしくありません。

ちなみに、旧ジャニーズ事務所が10月15日に発表した最新の被害補償状況によると、受付窓口の申告者数はちょうど1,000人に達し、そのうち213人は提出資料やヒアリングによって事務所への在籍確認が取れなかったり、被害の事実確認ができなかったとしています。

もし、X氏が虚偽申告で旧ジャニーズ事務所に訴えられたのだとすれば、X氏の証言を伝えたNHKとの間でも裁判に発展ということも考えられますが、今後どういった展開を迎えるのかに注目したいところです。