『なんでも鑑定団』登場の国宝級・曜変天目茶碗に偽物疑惑、文化財調査も中止…テレビ東京の対応ネットでは批判殺到!

テレビ番組・映画 事件・事故・トラブル 噂・疑惑
  • 0

なんでも鑑定団

昨年12月放送の鑑定バラエティ番組『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京系 火曜20時54分)で、番組史上最大の国宝級のお宝だと鑑定された茶碗に対し、専門家からは偽物だという指摘が相次ぎ、文化財指定に向けた調査を計画していた徳島県の教育委員会が、一転して取り止めていたことを9日付の『産経新聞』が報じています。

偽物疑惑も浮上し物議を醸している茶碗は、骨董商・古美術鑑定家の中島誠之助さん(78)が鑑定を行い、現存する3点は全て日本で国宝指定されている中国の陶器「曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)」だと断言し、鑑定額は「2,500万円」としていました。

<↓の画像が、物議を醸している茶碗の写真>
『なんでも鑑定団』で2500万円と鑑定された曜変天目茶碗

なんでも鑑定団に登場した曜変天目茶碗

この茶碗の鑑定を番組に依頼したのは、徳島県内でラーメン店を経営する50代の男性で、番組終了後には徳島県教育委員会が文化財指定のため調査を計画。

「徳島県文化財保護条例」に基いて、男性には文化財指定の申請をする意向を確認したといいます。

当初は男性も協力的だったそうなのですが、しばらくして男性から「諸般の事情で資料を外に出さないでもらいたい」「この件は今後ノーコメントにします」という申し出があったといい、調査の実施は白紙となったとのことです。

徳島県教育委員会の担当者は、この件について「茶碗は個人の所有物なので、所有者の協力がなければ(調査で)専門家に見せることができない」と語り、今後もし所有者の方から申し出があれば調査を検討するとしています。

この茶碗は偽物だと指摘したのは、親子2代にわたり曜変天目の調査を重ねてきた陶芸家で、曜変天目研究家の九代目・長江惣吉さん(54)でした。

長江さんは週刊誌『週刊ポスト』の取材に対して、「番組を見ていて思わず絶句しました。どう見ても中国の商店街で売っているまがい物にしか見えなかった」と異議を唱え、鑑定品レベルの茶碗は「福建省の建窯周辺にある“倣製品工房”で大量に作られており、2000~3000円で購入できます」とも語っていました。

また「本当に4点目の曜変天目であるなら2500万円は安すぎます。国宝並みという評価と値段が釣り合っていません」とも指摘しています。

<↓の画像が、九代目・長江惣吉さんの写真>
九代目長江惣吉さん

『週刊ポスト』が2大オークションサイトの『サザビーズ』と『クリスティーズ』に聞いたところ、国宝指定されている曜変天目茶碗については出品されたことは無いものの、ワンランク下のものとされる「油滴天目茶碗」は昨年出品されていたそうで、『サザビーズ』に出品された茶碗は「108万5000ポンド(約1億5000万円)、『クリスティーズ・ジャパン』に出品の茶碗は「1170万ドル(約12億円)」という値を付けたとのことです。

長江さんの他にも問題の茶碗に異議を唱えている専門家はおり、中国陶磁考古学・陶磁史の世界的権威で、沖縄県立芸術大学の森達也教授もは「実物を見ていないのでその点は不正確ですが、映像を見た限りでは本物である可能性は低い」と話しています。

長江さんのもとには、番組を視聴した中国の著名な研究者・孫建興さんや謝道華さんから、「これは偽物の曜変だ。現代に焼かれたものだ」、「これは偽物だ。建陽市の骨董街で数百元(数千円)で売っている」という内容のメールが届いたことも明かされています。

こうした専門家たちの指摘が相次ぎ、大きな騒動に発展していたのですが、番組を放送したテレビ東京は産経新聞の取材に対して、「鑑定結果は番組独自の見解に基づくものです。また、番組の制作過程等については従前よりお答えしておりません」と回答しています。

そして、これに対してネット上では、

  • 逃げずに番組をあげて再鑑定すれば、番組も鑑定士も評価が上がったと思うのに・・・テレ東は他の民放と違い攻める姿勢があると言われていたけど、結局他と同じ、事なかれ主義だったね
  • テレ東の対応に疑問。逃げてるとしか言いようがない。
  • やっちゃいましたね!独自見解とか言い訳してるけど、鑑定の信頼性に傷がついたのは大きい
  • 結局、暗に偽物でしたってことでしょ。骨董品なんて絶対基準なんてないから、中途半端な目利きが一番始末が悪い、ネッ中島さん。
  • 本物か偽物かはちゃんと調べるべき!でないと、今後の番組の判定が信用できない。そして、もし偽物だったら。。。中島さんは降りてもらうしかないでしょう。
  • これだけの大物の鑑定、中島さん独りがやったとは思えないけど、このグダグダ感は番組としてはまずいよね。石坂さんの問題から少したってようやく立て直してきた矢先なのに。
  • 他の鑑定結果も信じられなくなる。独自の見解って言って、説明しないなら、どんなものにどんな値段でもつけられる。
  • 疑問があるなら徹底的に調査や分析をしてもらったらいい。それが出来ないって事は…推して知るべき事なんだろうね。

などのコメントが寄せられています。

テレ東側は、今回の件について取材を行ったメディアに対して同様の回答をしており、鑑定を行った中島さんに『週刊ポスト』が直撃取材を行ったものの、回答は得られなかったとしています。

1994年4月からスタートした『開運!なんでも鑑定団』は、今年で23周年を迎え、今もなお平均視聴率が10%前後の数字を記録しているテレ東を代表する人気番組です。

国宝級のお宝だと放送しながら、鑑定ミス、偽物疑惑について回答を控えるという対応は、番組と中島さんにとってはマイナスにしかならず、本物で間違いないというのであればきっちりと再鑑定を行うべきかと思います。

また、間違った鑑定をしてしまったのであれば、それを素直に認めて視聴者らに謝罪する必要があるのではないでしょうかね。

コメントを残す

前の記事次の記事
芸トピの最新ニュースをお届け!